栗落じた

マダミスの感想や雑記blog

【ネタバレ有】アンドロイドは愛を知らない 感想・プレイ記録


2024/5/22に『アンドロイドは愛を知らない』をプレイさせていただいたので、感想と壁打ち+プレイログ記録を書きました。

 

ネタバレを多分に含んでいますので、プレイ前の方の閲覧は非推奨です。

 

booth.pm

 

 

 

長いので章スキップ推奨です。

本編は部分部分とはいえプレイイングやPLとの会話が詳細に書いているため、感想だけ読みたい場合はそこだけ読むなど。

 

 

事前キャラ選択・HO読み込み

①キャラ選択

今回の卓では事前に配役希望キャラを提出し、全員の希望をすり合わせ・ダイスを振ったうえでGMに配役を決定してもらいました。

 

さきはるの配役希望は

第一:HO3チヨコ
第二:HO2ユズ
第三:HO5イチゴ
第四:HO1ライム
第五:HO6キナコ

でした。

 

希望理由としては

・HO3 チヨコ:

「ミステリアスな性格」と書いてあるのと、OP・prologueでのセリフ「ふふっ、面白い。こんなことが実際にあるんだな。どうやって犯人を探そうか?」をみて大立ち回りや思わせぶりRPができそうだなと思ったからです。

・HO2ユズ:

最近純粋に優しそうなPCを担当していないので、思い切りおだやかで優しいプレイイングもしたくて希望しました。

・HO5イチゴ:

「皮肉屋な性格」という説明で選びました。マダミスで私の基本のプレイイングが嫌なことを言ったり追及するタイプなので……。

・以下の希望:RPしやすそうなキャラを並べました。

上記からわかるように、ペアマダミスでペアに「恋人」「親友」「兄妹」という関係性があるのが売りなのでまったく考慮せずにHO選択しています。

 

配役希望を提出後、やはりPL同士で希望被りが発生してようでダイスロールすることになりました。

小さい順で希望が優先されるので、まあまあ弱い出目がでましたね。正直このマダミスでは「このキャラがいい!!」という希望つよくなかったので、どうにでもなれ~と思っていました。

 

そしてダイスによりGMが配役決定してくれました。

 

第三希望まで下がる予想はしてなかったなあ…!

あー、でもひうらさん対抗ならなるか

と壁打ちしていますが、正確には「ひうらさんの第一希望HO3、そんちょさんの第一希望HO4の予想だから二人の第一希望が通るなら私は第三希望まで落ちるか」という感じですね。

 

GM・PLかんたんに紹介

GM:rickさん

名探偵キャラ。GMはPLの雰囲気に介入しすぎない、安定した進行が売り。卓修羅ドラゴン。

HO1ライム:あややさん

HO1をよく握るPL。推理上手だがよくPLに振り回されて嘆いている。壁打ちやテキストチャットはビックリマークが10個など異常に多い。

HO2ユズ:暁の水平線さん

よく異性PC押し付けられたりいじめられているが水面下での立ち回りが上手かつエスパーで犯人も当てるPL。故にPL同卓の時はあまり秘匿を握らせたくない。

HO3チヨコ:ひうらさん

推理上手だが印象強いのはPC・他PCの心情を優先したり慮るのが多いこと。つまりエモに強くもあり弱くもある。

HO4ナッツ:そんちょさん

とても温かで穏やかなPLで相方HOのひうらさん同様にPC・他PCの心情を優先することが多い。やはりエモに強くもあり弱くもある。

HO6キナコ:haruhiさん

毎週末謎解きのために遠征したり一日に複数個謎解きしたりと、かなり実績多くパズルや推理の組み立てが強いPL。いつも楽しそう。

 

③HO読み込み

HOは指示がなければ最初に下までスクロールして目標から見て、犯人か否かと行動指針を確認するタイプです。

自分のPCのストーリーを時系列でわくわくして読む体験感は損なわれますが、わたしは叙述トリックだと事前に知ってからでも叙述トリックの小説を読むような人間なのでさして問題ありません。

 

【目標】

1. 睡眠薬と毒薬を盛ったのが自分だとバレない 

⇒これが発言の禁止事項にも含まれていました。絶対にカード盤面でこのことが明るみになるのに完全秘匿だと困ります。

2. 所長を殺した犯人を特定する。また、その動機を推察する。 

⇒通常。探偵・素村ポジの確認。

3. 10 年前の事件について真相を知る

⇒最初に目標読んで本文読んでないのでわかりませんでした。

4. 自身が所長を殺した犯人として最多票を得ない。 

⇒通常。ここまで明記されているのは変な立ち回りの抑制になり理解の易しいマダミスなので、初心者にも遊びやすいかもしれませんね。

 

【本文】

・10年前の事件

両親は著名なアンドロイド学者だった。彼らはマスタード所長の同僚で、俺が8 歳のとき、暴走したアンドロイドに襲われて亡くなった。

両親が死んだの所長のせいだったらキレると壁打ちしながら、その後に所長に壁打ちで中指を立てています。

 

・父親の発言

「人もアンドロイドも、内に秘めた可能性は無限だ。感情や愛は形を変えて現れ、どんな存在にも共通するものなんだ」

という台詞が出てきました。伏線回収が好きなのでどこかのRPに使おうとハイライトしていました。

 

・イチゴの研究

「俺はアンドロイドを分析し、彼らの思考を制御する方法を追求していた」

「思考を制御ねえ、かわいい見た目して考えることなかなかえぐいね」と壁打ちしていますが本当にその通りでした。イチゴの印象が暗くなるきっかけのひとつでしたし、皮肉屋というマイナスな性格の後押しにもなりました。

 

・妹との対比

彼女はアンドロイドたちと触れ合い、彼らの感情や思考に共感を示した。俺が憎み、キナコが理解しようとする。

キナコが俺のことを心配してくれているのは分かっていた。妹を不安にさせてしまうなんて、自分は不甲斐ない兄なのだと落ち込むこともあった。 

妹と真逆でした。

そしてそのことで妹を不安にさせて、それを不甲斐なく思っているというのが良いなと思いました。妹のために隠せばいいのに、それでもアンドロイドに対する殺意を抑えられなくて、それでまた妹を不安にさせて不甲斐なく思う。

アンドロイドの感情や思考を制御しようと研究しておきながら、皮肉なことに自分のことはコントロールできないという人間味あふれるキャラクターがとてもいいなと思います。

 

・ハル

憎むべきアンドロイドではあるが、彼女のことだけはなぜか嫌いになれない。

なんでだよ。と突っ込んでいました。

 

砂糖をたっぷり入れた珈琲(俺の好物だが、いつ彼女がそれを知ったのかは不明)を用意してくれる。 

妹キナコが「アンドロイドを好きになれるように」という意図をもって好きなものをハルに教え込んでいると思いました。

 

・イチゴの悪手

睡眠薬いれたコーヒーに毒薬いれるのふつうに悪手では?

コーヒー飲んで眠くなったんだからやべえ!ってなって飲まないでしょ

と壁打ちしていました。

コーヒーを飲んで急に睡魔に襲われたなら混ぜ物があったと推測し、再び目が覚めたときにまたコーヒーを飲むなんてしないのではないでしょうか。それなのにコーヒーに毒薬を入れるなんて悪手すぎると思いました。

 

・キナコとイチゴはアンドロイドか?

キナコとイチゴ繋がりないの伏線では?笑

キナコかイチゴどっちかアンドロイドだろ

こんな壁打ちをしていました。これは他ペアのPC名が柑橘類・食べ合わせや組み合わせでよくあるなどの共通点があるのにも関わらず、「キナコ」と「イチゴ」という名前には何ら関係性を見いだせなかったからです。

また、

「もし私がアンドロイドだとしたら、お兄ちゃんは私のことを嫌いになるの?」

という台詞をみたときに「妹がアンドロイドだったら面白いな」と壁打ちしているように、この台詞が「誰かがアンドロイドであったらどうするの」という含みをもっているのが兄妹どっちかがアンドロイド説を推す背景のひとつでした。

 

本編

自己(PC)紹介

本編開始し自己紹介から始まりました。

HO5イチゴであるわたしの自己紹介は

「果物のイチゴは嫌いです。皮肉屋ってだけでこのキャラ選びました。お兄ちゃんと妹って関係性には全然萌えないです。よろしくお願いします。」

とあいさつし、

その後HO6キナコであるharuhiさんからは

「私、念願のお兄ちゃんができるってるんるんできたんだけど、さっき聞き捨てならない言葉が聞こえました。あれ?私念願のお兄ちゃん、ずっとほしかったお兄ちゃんできるって聞いてきたんだけど…!よろしくお願いします」

とあいさつが続きました。

 

のちのGM壁打ちを見ても同様のことが書いてありましたが、兄と妹のギャップがありますね。しかもharuhiさん妹キナコが第一希望だったみたいです……。

私が兄と妹という関係性の萌えないのは事実なので、兄を演じきれるか、そしてエモマダミスと銘打たれているのにエモ兄をできるか不安でした。

 

前半議論フェイズ

議論の立ち回りとして

薬は違うやつに見つけてもらいます

自分で探しに行かないことで白証明したい

と壁打ちしていました。

 

自分が薬を使った張本人なら場所はわかるのでそこを調査してカードをぎりぎりまで伏せた状態にするという立ち回りもできましたが、敢えて誰かにカードをとってもらってそれで隠匿しない私は白っぽくないか?と持っていきたかったです。この論を使うことは結果的にありませんでした。

 

探索で資料室に行った私は「殺戮用ナノマシン」を発見しました。ここで自分以外に所長を殺そうとしていた人間が複数人いることがわかりました。弾丸の痕、自分の毒薬そしてこのナノマシン

 

そこで唸っていたところ、私のトークンがなぜか余分に1こなくなっているのにいるのに気が付きました。

 

イチゴ(さきはる)「誰か俺のトークン取ってかなかったか?」

静寂。

チヨコ(ひうら)「え?」

ナッツ(そんちょ)「え?」

親友ペアがそろって「え?」と発語していて可愛らしい。

キナコ(haruhi)「あー!お兄ちゃん!お兄ちゃんごめん!お兄ちゃんごめんねー!」

キナコが慌ててトークンを入れ替え始めました。かわいいです。

イチゴ(さきはる)「キナコだからいいけどさあ……」

キナコ(haruhi)「お兄ちゃんのこと大好きだから間違えちゃった……」

イチゴ(さきはる)「いいよ」

かわいい妹です。

 

三回目の調査で8号室を探索すると【昔の写真】が出てきました。

そこに両親らしき2人、くそ所長、ナッツと瓜二つの女性が写っていました。両親は「イチゴに似た大人の男性」と書かれているのに対して「ナッツと瓜二つの女性」という書き方で、ナッツその本人であることを示唆するような書き方でした。

 

そのことが引っ掛かり、

イチゴ(さきはる)「う~~~~~ん?」

と唸っていると

ライム(あやや)「大丈夫か?イチゴ」

イチゴ(さきはる)「いや?大丈夫だよ」

ライム(あやや)「かっこいいな」

キナコ(haruhi)「そう!お兄ちゃんはかっこいいんです!」

割り込んでくる妹かわいいです。

 

全員調査が終わり、カードを公開して情報共有をすることになりました。

 

ユズ⇒【HAL 900について】を公開

ユズ(水平線)「なんか隠し機能があるんだって!」

ユズ(水平線)「あれかな?腕からロールケーキでてくるとか」

イチゴ(さきはる)「きもー!!」

キナコ(haruhi)「きもとか言ったらだめだよお兄ちゃん!」

イチゴ(さきはる)「やっぱアンドロイドってこんなやつなんだなって……」

ここでアンドロイドに対する嫌悪感RPできてよかったです。

チヨコ(ひうら)「そんなことないよ……」

キナコ(haruhi)「そんなことないよ!ハルちゃんはいいひとでしょ!」

ナッツ(そんちょ)「ハルちゃんはかわいいよ!」

女性陣のフォローが厚いです。

 

ライム⇒【ヒュプノス】公開

キナコ⇒【薬科辞典】公開

キナコ⇒【謎の小瓶】(マジックトキシン)公開

ライム(あやや)「マジックトキシンを飲まされている可能性もあるし、レーザー銃でやられている可能性もあるしどっちもあり得るってことか」

イチゴ(さきはる)「そのマジックトキシンて無色だからさ、もしかしたら二人殺人しようとしている可能性あるよね」

イチゴ(さきはる)「有色の液体が入ってたら飲み物見た瞬間に「あっ!誰か劇薬混ぜ込んでるじゃん!だから殺さなくていいじゃん!」て帰るじゃん。それをわからないからこそレーザー銃でばんばんばんってやったんじゃない?」

要はレーザー銃と薬品を混ぜた人間が別で、共謀しておらず、かつレーザー銃使った人は薬品のことは知りえなったと話したかったです。

 

ここでプレイミスしています。

薬物は何に使われているかわかっていないのに「飲み物」だと発言してしまっています。誰にも突っ込まれなかったので良かったですが、危ないですね。

 

キナコ⇒【コールドスリープ装置について】公開

ここでチヨコから「最近までコールドスリープに入っていたこと」が明かされる。

併せて

イチゴ⇒【昔の写真】公開

イチゴ(さきはる)「コールドスリープしたのはチヨコの方なんだなって思ったよ。ナッツがコールドスリープしたんじゃないかと思ったんだけど」

ライム(あやや)「あー、この時からコールドスリープしてて今ナッツがいるんじゃないかって?」

イチゴ(さきはる)「そう。だって23年前だぜ?」

ナッツに「似ている」ではなく「瓜二つ」というところまで共有し、情報不足なことからこのトピックの議論はいったん終了になりました。

 

ユズ⇒【エリミネーター使用計画案】公開

ユズ(水平線)「アンドロイドを駆逐するんだって」

チヨコ(ひうら)「忌々しいな」

ユズ(水平線)「こんなもの使われたらハルちゃんも死んじゃうよ」

ライム(あやや)「あんまり、使いたくないよな……」

ナッツ(そんちょ)「うんうん……」

 

ここで共感できませんでした。

イチゴはアンドロイドが憎いです。ハルのことは嫌いではないとはいえ。

外のアンドロイドと共に殺せば良くないか?

1つのアンドロイドの死で済むなら

と私が壁打ちで残しているように、そうやってアンドロイドを皆殺しにすればいいと思っていました。

 

ライムが脳の手術を昔しており、その後遺症で頭痛がするという話が出ました。

その時に

脳?!?

こいつアンドロイドだろ

ライム

愛知らないだろ〜

やーいやーい

と壁打ちしておりました。ここで殆どライム=アンドロイドと思いながら議論に参加します。

 

チヨコ⇒【不気味な写真】公開

イチゴ(さきはる)「その写真の話をしていいか?その中で死んでいるのは俺の両親だ」

イチゴ(さきはる)「16時半頃、俺は所長の部屋にいってるんだ。その時に眠っていたから、だから、所長の部屋を勝手に漁らせてもらったんだよ」

キナコ(haruhi)「お兄ちゃん……?」

ライム(あやや)「なんで写真なんてとったんだろうな」

イチゴ(さきはる)「わからない。でも所長眠っているから聞けなくて…」

ライム(あやや)「その時にはもうヒュプノスで眠らされてたのかな?」

キナコ(haruhi)「その時は息してたかとか覚えてるの?お兄ちゃん」

イチゴ(さきはる)「申し訳ないけどそこまでは見てないな」

ここで「寝息を立てていたから生きていたんじゃないか」とか言えればよかったです。

イチゴ(さきはる)「ただ俺は研究者としてとっても観察眼が優れていたんだな、コーヒーの残量だけしっかり見てたよ。確実に言えるのは、16時半と19時に見たときのコーヒーの残量はほとんど変わりないっていう」

ナッツ(そんちょ)「そこから起きてない、飲んでいないってこと……眠らされて殺されてるってこと……」

イチゴ(さきはる)「俺の観察眼にちょっと感謝してほしいよね」

ナッツ(そんちょ)「すごいよねえ」

チヨコ(ひうら)「さすがだな」

エモ組からよいしょしてもらいました。エモ組はエモなので優しいんです。ここでイチゴとしてちょっと皮肉屋に近い面倒キャラRPできたかなと思ってます。

 

RPといえばこの卓のライムとユズはかなりバカップルでした。

ある一幕では

ユズ(水平線)「大丈夫?一緒に寝る?」

ライム(あやや)「一緒に寝る?!?!」

イチゴ(さきはる)「興奮するなよ!!」

ナッツ(そんちょ)「いちゃいちゃしないでください!」

とトンデモカップルをしていました。

付き合って10年でもこんなに仲良かったら理想ですね。ただ未成年イチゴやキナコの前でこういうのは見せてほしくないです。

 

閑話休題

議論時間が残り4分ほどになりキナコを密談に誘いました。これがこの卓全体での最初で最後の密談です。

兄妹として仲良しだというペア感を出すために毎議論1回は密談しようと思っていましたが、ここでしかしていません。

共有したのは、

・ライムがアンドロイドではないか?ということ

・アンドロイドは愛を知らないということで、感情の研究をしているキナコがなにかわからないか?ということ

結果的にはお互い出せる情報がなく、お互いこれからも協力することを話し合って終わりました。

 

休憩・中間回答

【中間回答イチゴ】

A.キナコが所長を殺した可能性はどれくらいだと思いますか?
4.ないと思う

兄が殺害を実行する前に自分が先に殺して、罪を被るみたいなことをしなくはないけど、そうするとサンドイッチに先にナノマシン仕込めないから難しい気がする。

所長と話したなら両親の死について知ってそうだけど、それで殺したとまではわからないよね。

それにブラコンお兄ちゃん設定なので、妹を容疑者にはしません。

 

B.議論を通じてなにか気づいたことはありますか?(自由記述)

この中にアンドロイドが複数体いる。愛の定義は知らないが、その感情を模倣、再現しようとしている可能性がある。

自分以外に殺そうとしていた人間が1, 2人いる。

チヨコはアンドロイド殺害に対してひどく嫌悪している。

チヨコとナッツがコールドスリープしていた可能性がある。

 

こう提出しました。

感想戦で聞きましたが、中間回答Aで「4」と答えたのは私だけだったようです。

それ自体も驚きましたが、妹キナコも3を選んでいてショックでした……。

みんな……。

 


狂気山脈マグカップでお茶を飲んでいました。

なんもハンドアウトやカードの読み直ししてなかったです。

 

後半議論フェイズ

キナコ⇒【金庫】公開

チヨコ⇒【ハルの日記】公開

金庫は8桁のパスワードですが、ハルの日記は西暦がわからず西暦4桁+月日4桁で打ち込めないなあと残念に思っていました。

 

ユズ⇒【とある研究員の日記】公開

イチゴ「これ8桁じゃないか!!」

私の待っていた西暦4桁+月日4桁がやってきました。

イチゴ「全部ぶちこめばいいんじゃね?ここの数字」

キナコ「手当たり次第やったらなんとかなるね!さすがお兄ちゃん!!やっぱり天才だ!」

イチゴ「だろ?」

かわいい妹です。

ここからキナコが「お兄ちゃんのために私がんばる!!」と言いながら、一生懸命すべての8桁の日付を入力します。

「ハルのあの日」という推理も議論にあがっていましたが、乱れ打ち作戦が決行されました。

 

ユズ⇒【新型脳腫瘍】公開

これがライムの脳手術の原因だとほぼ決め打っていました。

 

キナコにより金庫が解錠されました!!

イチゴ「ナイスー!!!ナイスキナコー!!えらーい!!!」

と褒めてたのですが、

金庫のカードが次々と開かれる中「ナース服」が出てきました。

その瞬間「きもっ」と声が出ました。

所長が妹にすり寄ってきていたからこの服は、とすぐに直感して本当に気持ち悪かったです。所長を殺したいと思いました。

 

金庫:【新時代計画について】

キナコ:父親はアンドロイド。所長は好いていた母親がアンドロイドの父親を選んだから二人を殺したんだ。写真を持っていたのはそこに関係する。母親と私を重ねて見ていたのかも?

PL全員から「きも」の大合唱でした。

私も妹キナコと家族に対する異様な執着を持つ所長が気持ち悪く感じ、「もっと早くに死んどけばよかったのに」と声が出ました。

 

チヨコとの殴りハイライト

残り1分半

チヨコ⇒【アンドロイドと人間の見分け方】公開

追加カード⇒【フォークト=カンプフ検査】

という1度のみ人間・アンドロイドを鑑別することのできる手法が発見されました。

イチゴ「こうやって追加の情報があるにもわかってるのに、なんで今まで伏せてたんだい?」

ユズ「そうだよ!」

イチゴ「自分がアンドロイドだからそういう情報を与えたくなかった、とも読み取れるけど」

チヨコ「なんとでも言うがいいさ」

イチゴ「だからなんとでも言わせてもらうよ」

 

これはHO5チヨコを担当したひうらさんのnoteでも触れられていた場面ですね。

ひうらさん本人から許可を得ましたのでリンクを貼ります。該当部分だけでなく記事全体が面白くキャラに寄り添った温かいものが沢山読めます。

特にPCチヨコを好きな人には読んでほしい記事です。

 

note.com

 

本題に戻ります。

ここでひうらさんは「自分をアンドロイドに思ってもらう意図」があったようですが私の殴った意図は違いました。

 

私の意図としては

・黒塗り(ヘイトを向けさせる)

・カウンターがどうくるかで黒陣営かどうかをみる

という感じした。

発言の中身の「アンドロイドかどうか」の真偽はどうでもよかったです。この殴りへのカウンターに私へ「でもイチゴも○○が怪しい」などヘイトを向けてきたら一気に黒目に見よう、という感じです。

 

ひうらさんのnoteを読んだことがきっかけで自分は相手を殴るときに、殴り材として使われる情報内容(今回でいうと「チヨコがアンドロイドだからかどうか」)の精査を重要視していないことに気が付きました。

やはり私に探偵役は不向きです。

ただただPLを殴りまくって情報を全員に落として、他のPLが探偵役としてその情報で犯人を当ててもらうほうが良いかもしれません。

 

ここの場面で、お互い守りたいものや意思がぶつかっていていいなあと思います。

殴られたら多少は嫌な思いをするものですが、ひうらさんにとってもハイライトとして、良い場面として扱ってもらってとても嬉しかったです。

 

休憩

・毒薬を混ぜたのがイチゴなのは周知の事実

だと勘違いしていました。

わたしが薬混ぜたのはもうみんなわかってるはずだし

それをわざわざ掘り返して殴ってきたらふーん?ってなるかな

周知の事実かつコーヒーの残量について情報共有しているから、これを殴り材としてきたら黒い!と思っていました。

自分がわかっているから、周りもわかるはず!という思考はよくありませんね。

この時半分のPLはわかってくれていると思っていましたが、最終議論でそうではないことに気が付いて強引な誘導をすることになります。

 

・誰が、自分が、アンドロイドか?

とりあえずはライムがアンドロイドかなあ

次にもう1人アンドロイドいると思うけど

どっちかというと自分がアンドロイドかもな

愛するってのが自分には抜けてるからなあ

壁打ちでこのように考えていました。

HOを読み返したときにイチゴは自身から愛について発信していない(=愛を持ててないのでは?)ことに気が付き、アンドロイドのハルも愛はなくとも憎しみは持てていたことから、自分もアンドロイドなのでは?と思っていました。

 

・誰が犯人か

アンドロイドっぽいライム本線。

だけど、アンドロイドであるライムをエリミネーターから守ろうとしてユズが殺した線もありました。

 

モード:ディテクティブ

ハルが探偵帽子をかぶり、探偵モードになった瞬間に「かわいいー!!」とPLからの歓声。

その中で私が思ったことがあります。

冒頭GM・PLの紹介でGMは名探偵だと記載しましたね。GMのrickさんは探偵PC握るのも好きなのです、まさかGMの時まで探偵キャラやるのかと思いました。

 

モードディテクティブのハルが「○○、マスタード所長を殺した人間は君か?と全キャラクターに質問をし全員NOと答えます。

アンドロイドって自覚してるアンドロイドがいるな

だから、〜な人間ですか?っていうにノーと答えられる

と壁打ちしていて、カード【日本語の多義性と曖昧さ】がその証拠にもなるので最終議論で共有しようと思っていました。

 

最終議論

・ディテクティブモードの追及

やはり全員日本語の多義性から穴に気づいていたようで、そこを確認しあいました。

そこから転じて、誰がアンドロイドなのか?という話題に移ります。

 

・イチゴ、キナコはアンドロイドか?

ライムから両親の片方がアンドロイドだったが、本当に二人は人間の兄妹なのかという議題がでました。

第三型アンドロイドは生殖機能を有するため人間の子が生まれる、とは言えますし、キナコが「母親は二人が人間だって言ってた」と反論しますが、母親の発言を真とすることもできず二人がアンドロイドではないという根拠にはなりえません。

 

イチゴ「どちらかというと俺がアンドロイドだと思う」

キナコ「そしたら私だってアンドロイドだよ!だって兄妹だもん!」

イチゴ「でも俺が先に産まれてるから、もしかしたらアンドロイドかもしれないし」

キナコ「そういわれたら……」

イチゴ「それに妹からアンドロイド愛してほしいって喧嘩したけど、俺愛するとかそういう気持ち芽生えた記憶ないし……」

イチゴ「可能性あるとしたらってだけで、強い根拠ではないけど」

ほとんど自分がアンドロイドだろうけど、それは重要じゃないだろうからな~くらいの感覚でした。

兄はアンドロイドじゃないと悲痛に否定する妹キナコの姿がつらいです。

 

・所長が最後に生きていたのはいつか?

所長の部屋にいったPCの時間を洗い出していくことになりましたが、

ライム「じゃあ16時10分から16時20分か……」

と死亡時刻をかなり前に誘導しているのが気がかりでした。

そして全員薬がコーヒーではなくサンドイッチだとかいろんな話が出てきます。

 

あれ?イチゴの毒薬の話、みんなわかってるんじゃないの?

ここでやっと気が付きます。

でも明かすのは禁止事項なので言えません。

でも言わないと死亡時刻が誤認されて、犯人を絞ることができません。

 

イチゴ「そもそもその薬があったのが医務室だろ?そしたら医務室に入った人間を洗い出したら大体行動がわかるんじゃないのか、としか言えないよ」

ライム「そうすると2回イチゴくんが何で医務室に入ったのかなって気になるけど……」

イチゴ「そう。それを考えてほしくて、敢えて言ってるんだよ。ほら俺察してちゃんだから」

ほとんど自白だけど自白じゃない、ぎりぎりのラインです。

GMによっては許されないかもしれません。

このことで「面倒くさい男だ」「なんでイチゴくんから問題だされてるの」「イチゴっちに振り回されてる」「お兄ちゃんだからきっとなにかあるはずなんだよ!」だの色々言われましたが、イチゴはイチゴで必死なんです。

 

みんなが真実からずれそうなときは

イチゴ「16時10分に医務室にいき「何か」を持って、所長の部屋に行った。そして死体の写真を見た俺は何を思ったんだろうね?そしてそのまま医務室に入ってんだけど、なにをしようとしてるんだろうね?」

ユズ「なんでこいつこんな構ってちゃんみたいなことしてんの?」

 

ユズのつっこみ好きです。

みんなの推理が完璧に合致することはないのですが「とりあえず死亡時刻は17時以降なんだよってことを言いたいんだよ」と残しました。

 

ここで

ライム「これはイチゴくんの話を信じたうえで、ってことをみんな念頭においてね?」

と発言がありました。この後も「イチゴくんの話を信じたうえで」とかなり話しており、他PLの話にはそう言わないのに前置くこと、想定黒を私に置いているらしいのが黒かったです。ちなみに私はメタ読みして最後犯人としてライムを指名出来ていません!

 

・モード:ドクター

残り1分ほどでチヨコが使用を宣言しました。

【ハルの検視結果】

死亡推定時刻:17時30分から18時30分

死因:レーザー銃

【ハルの検視結果2】

死亡推定時刻:17時45分

 

投票

ライム黒いんだよな〜〜〜〜

同じくらい親友ペア黒い〜〜〜〜〜

チヨコ≧ライム>ナッツて感じかなあ

と壁打ち・独り言しながら、

チヨコの最後のアンドロイドのモード使った動きは白い

最後にチヨコがハルのモード:ドクターを完璧な状態で使ったのは真っ白なのに気が付きました。

だとすると変わるな

ライム≧ナッツ>>チヨコだ

ここが私の最大の反省点です!!!!!!!

チヨコのムーブが真に犯人を捜しているのがわかったならペアのナッツをかばっていることもあり得ないので、二人とも容疑者から外すべきなんです!!!

チヨコ、ナッツ庇ってるでしょ

とか壁打ちしていますが、ナッツを庇うならモード:ドクターは使わないんです!!

ペアという協力ラインがしっかりあるのに、なぜ単独で考えているのか!!!!

 

前述のメタ読みですが、PLあややさんが議論をリードすることがあるので「イチゴの話を信じるなら」をそのプレイイングのひとつかもしれないと思ってしまったのです。そういう中身のメタ読みではなく、自分が好きなラインとかで推理するべきでした。

 

解答
1あなたは誰に投票しますか?

ナッツ

2.投票先とは別にあなたは誰が犯人だと思いますか?

ライム or ナッツ

 

エンディング

ライムが犯人だったということで

はずしたー

くそー

これがあったからナッツ庇ってない、ってことに気づければだなあ

メタ読みしたのがだめでした

と壁打ちで騒いでいます。

 

エンディングでは責任感と自己犠牲精神の強いライムの独白と、キャラクターたちのフォローがあります。

キャラクターみんなが優しくて、犯人であるライムを庇うことで周りから敬遠や糾弾されるかもしれないのに、声をかけにいったり「実は自分も殺そうとしてた」と自白したり誰もが自己犠牲精神のもとで話しているんだと思いました。

作中のカードで愛とは自己犠牲の精神なのかもしれないと触れられています。

この時からキャラクター達は愛があることを少しずつ発揮していたのではないのかなと思いました。

 

告白パート+キャラ・愛への感想

ライム・ユズ

レモンがライムに成り代わって本物のライムの代わりにユズを守る、と誓って生きてきていた。

ライム「俺アンドロイドだから、人間のことよくわかんなくって。ずっとユズのこと幸せにできるって自信なくて。ユズの笑顔が俺を救ってくれてて。ユズの笑顔が大好きなんだ」

アンドロイドであるレモンが愛がわからないなりに、愛そうと頑張っていたことが伝わりました。PLあややさんのRPもあって悲痛な独白が胸に刺さります。

 

ですが、このレモンの愛そうという試みこそが愛なのでは?と思います。

あとで読み返したいと思うのですが、エーリッヒ・フロム『愛するということ』という本には愛するとは初めからできるものではなく技術だということが書かれています。愛とは能力ではなく技術・無償のものであり、レモンが行ってきたのはその学習・実施だったのではないかと思います。

そのため愛について真向から向き合ったライムは真に愛することができていたのではないかと思います。

 

また、

自分じゃなくてもいいから好きな人を幸せにしてやってくれ、って言えないよなあ

わたしはむりだ

一生背負ってて欲しいと思っちゃうもん

最低10年くらい

と私が壁打ちしたように、元のライムも真にユズを愛していたんだなと思います。

自己犠牲が愛という本作品のテーマにのっとるなら、このライムの自分の立場を明け渡すというのは自己犠牲かつ愛なのではないかと思います。

 

ユズ「あなたがアンドロイドだってことは知ってたの。手術を機にあのライムはいなくなってしまったって喪失感を感じてしまったの。でもね、私は一生の半分をいまのあなたと過ごしてきて、そう考えたときに私にとって一番大切なのはあなただと。そう思ったの。

たしかに告白を受けたのは人間のライムだけど、今を生きてきたのはあなたじゃない。」

ユズがライムという外側だけを見ているのではなく、そして「今」という一緒にいた時間を大切におもっているRPがすごくよかったです。過去を引きずらず、「今」に焦点を当てているRPがとても明るくて素敵だと思いました。

ユズのつらい時間を支えてきたライムは元のライムとは別人だけど、それを嫌に思ったりしないくらいレモン自身に魅力があったというのが伝わりました。

そして二人のライムをまとめて愛せる、受け入れられるユズのキャラクターがとてもいいです。

 

チヨコ・ナッツ

チヨコ「実験を成功させてしまった。もうどうてもよかった。投げ出したはずの命がどうして手元にあるんだ。でも、そう思ってた頃にね、ナッツが私の前に現れたんだ。アキは私から愛の意味を教わったって言った、でも私にはわからなかった。けど思い返したらわかる。いま愛って感情をもっているのかもしれないって。こんな話を聞いてナッツはどう思った?

チヨコがこんなに辛く、自分を蔑ろにしているキャラクターだとは思いませんでした。特に「投げ出したはずの命がどうして手元にあるんだ」はひうらさんのRPも相まってとてもつらかったです。

 

そしてアンドロイドだけではなく、人間でも「愛がわからない」というのがキーなんだなと思います。

愛は状態ではなく、技術です。

チヨコはアキに対して愛するという技術を使っていましたが、その技術について自己認識が浅かったために、愛することがわからなくなってしまった。そのことでナッツにどうしたらよいかわからず、手探り状態になってしまったのです。

 

また、私がひうらさんのRPで好きなもののひとつが「こんな話を聞いてナッツはどう思った?」の部分です。

今まで尊大にふるまっていたチヨコが実は自分を卑下し、自信がなかった。そうみんなに明かしたうえで、そんなチヨコが一番自分を支えてほしい、わかってほしい相手に「どう思った?」と聞く流れがいいなあと思いました。

 

ナッツ「自分がアンドロイドかもってずっと不安だったの。一緒に過ごしてくれたのがチヨコじゃない?色々教えてくれたでしょ、それがきっと愛だと思うの。でも、あの、あの、これからもずっと友達でいたい」

色々教えてくれたチヨコと傍にいるナッツの姿が思い浮かびますし、何も見返りを求めないで「教えること」を与え続けたチヨコはやはり愛することをできていたのだなと思います。

また、でも、あの、あの、と詰まるそんちょさんのRPがとても切なかったです。そんちょさんが切ない思いをしているとこちらも誘われて心が痛くなります。

この二人のRPによるところもあるのですが、このペアはそれぞれ自分に自信がなくてそれを二人で支えあっているのだなというのが感じ取れてとてもよかったです。

 

イチゴ・キナコ

キナコ「私、お兄ちゃんの愛を疑ったことはないよ。お兄ちゃんはいつも優しくて、私のことを好きでいてくれてると思ってる。けど、私の愛を。そんな私の愛を、自分がアンドロイドだって知ったお兄ちゃんが受け止めてくれるか心配だった。だから私はアンドロイドを理解するための研究に没頭したんだ」

 

haruhiさんのRPは終始お兄ちゃん大好きな妹でとてもかわいくて好きなのですが、この告白パートに限って言えば「この愛を受け止めてくれるのか心配だったんだ」が特に印象に残っています。

 

愛の全体性についてもエーリッヒ・フロム『愛するということ』では触れられています。誰かを愛することで、その愛を通して全人類・自分を愛するみたいな話だったと思います。自信ないです。

キナコが指摘しているのはそれで、イチゴが自身がアンドロイドだと気づくことで自分を愛せなくなること・キナコからの愛を受けいられなくなることです。

キナコが自分を愛せなくならないように、研究に没頭してきたのも見返りを求めない自己犠牲の愛にあたるのではないかなと思います。

 

イチゴ「父が「人もアンドロイドも、内に秘めた可能性は無限だ。感情や愛は形を変えて現れ、どんな存在にも共通するものなんだ」って言ってくれたんだよ。それが忘れられなくて研究者として頑張ってきたんだ」

RPとして組み込もうとしてた父の言葉を引用出来て満足しました。

イチゴ「今はその捨ててしまった夢を取り戻せるって思ってる。だからアンドロイドが人を殺してしまうことがないような、アンドロイドに優しい研究をしていけたらなって思ってる。一緒にやってくれる?」

イチゴのキャラクターとして研究のことは拾ってあげたかったので、こう言えて、そしてキナコが「もちろん」と乗ってくれたのが嬉しかったです。

 

キナコ「お兄ちゃんって私のこと愛してる?」

イチゴ「恥ずかしいな…!愛してるよ」

キナコ「私もね、お兄ちゃんのこと大好きなの」

イチゴ「あのね、さっき恋人たちが愛してるって言ってたみたいにね、愛してるって言葉はすごく大事なものだから、キナコが俺以外に大事な人ができたときのためにその言葉はちゃんととっといてほしいんだ」

これは私の持論がちょこっっとだけ入っています。

愛してるという言葉はもちろん何度使ってもいいし、使えば使うほど言葉の価値が下がることはありません。ですが、その言葉を使うことを簡単に思ってほしくなかったのです。言葉を大切にしてほしかったのです。

 

ですが、

キナコ「え~?わたし、お兄ちゃん以上に大好きで愛してるってひといないと思うけどなー」

イチゴ「これからできるんだよ!」

キナコ「おにいちゃんよりかっこいい人なんていないもん」

イチゴ「ああーもう、そういう勉強もしてこうな。ほら、先輩たちもいるから」

キナコ「えー、でもいいの!今のキナコはお兄ちゃんのことをあいしてるから!」

妹とってもかわいすぎない?

嫁に出せないわ。

 

scene2: ピースメーカーのパート

このパートで巧妙だなと思ったのは

※このシナリオでは、全員が助かるルートというのは存在しません。

別解や謎解き要素はなく、誰か一人のキャラクターが必ず命を落とします

と明記されていることです。

 

HOは嘘をつかない、という前提ですからこの文章の絶望感は大きかったです。

sceneの読み合わせで「ハルが愛を知っているのでは?」という憶測もありましたが、この文でその憶測も打ち消えます。

だって、誰かひとりが必ず命を落とすとあるんですから。

 

ライム・ナッツ・イチゴの三人は誰も譲りません。

自己犠牲は愛だとされているので、これで誰も譲らないのが愛のやりとりなんでしょうね。

ライム「僕が行くべきだと思う…。二人には未来があるから」

イチゴ「いやあなたにもあるでしょう」

ライム「僕はもう三十歳越えてるんだ…!!」

イチゴ「それは他の三十歳に刺さるだろ!!アラサーを傷つけるな!」

なぜかシリアスなシーンなのに見守っているPLたちと共に笑っちゃいました。

やっぱり、ライムの中のあややさんも面白いです。

そこで

ナッツ「こうやってね、みんなをニコニコさせられるライム先輩とイチゴっちはいないといけないの」

と話すナッツが、中のそんちょさんの論らしいなあと思いました。その人が周りにどれだけいい影響を与えるかというのを考えられる、気づけるのはそんちょさんの優しい人間性によるものだなあと感じました。

 

ユズがなにか話しかけているのに気が付き、愛やエモを感じ取ったので

イチゴ「ライム、ユズがなにか話しかけてるよ」

と声をかけたのですが

ライム「ユズ…だめだ、ユズは僕に話しかけないでくれ…っ!!」

ここでユズ、ナッツ、イチゴこと私もまた笑ってしまいました。

キナコ「ユズさんの話を聞いてあげてくださいよぉ…」

ライム「だめだ話しかけないでくれ…っ!」

暴走列車ライムです。

みんななぜか笑いながら議論時間が終わっていきました。

 

scene3

PLみんな「こわいよおこわいよお」と声に出しながらpdfを開いていて、私まで怖くなりました。

 

ですが、すぐに救われます。

ハルが愛をわかった。

愛は技術で、学ぶことができます。そして愛は見返りの求めない自己犠牲によるものです。

それを体現するハルがとてもつらかったです。

 

イチゴとの対話パートでは

イチゴ「ありがとう、ハル。こんな役目を押し付けてしまいすまない。いつもコーヒー甘いのを淹れてくれていたよね?俺からは甘いのを好きって教えてないのに、いつもハルが淹れてくれて嬉しかったよ。ありがとう」

とHOの伏線回収できてよかったとおもっていたら

ハル「はい。あなたの味の好みは、ミントさんと完璧に一致してたので。これからも頑張ってくださいね」

と返されて、ミントと繋がっている裏設定あるんだとびっくりしました。GM rickさんの下準備の量を感じ取れると同時に、このシナリオの完成度に驚きました。

 

感想

推理とエモの共存を目指したマーダーミステリーとして本当にきれいにまとまっているなと思いました。

私がマダミスで嫌なのが犯人や胃痛役の人が失敗感をもってしまうことなのですが、本シナリオは犯人投票パートの後に、誰が死ぬかの議論やscene3のハルの愛の証明シーンといった感情を大きく揺さぶられるパートがあるので失敗感を引きずりにくいと思います。失敗感が薄れた頃にエモシーンがはじまるので感情移入しやすいはずです。

情報量が多いかなと思いますが、時間調整さえすればマダミスど初心者でも楽しく遊べるのではないでしょうか?

 

私が今回担当したHOはイチゴでしたがすごく相反というか矛盾したキャラクターなのが良さかなと思います。

・妹のためにアンドロイドの嫌悪感を隠せばいいのに、それを抑えられなくて、それでまた妹を不安にさせて自己嫌悪

・アンドロイドの感情や思考を制御しようと研究しておきながら、皮肉なことに自分のことはコントロールできない

・アンドロイドを憎んでいるが、実は自身がアンドロイド

といったように、このままならなさがすごく人間臭くていいキャラクターだったなと思いました。

 

また、愛について考えるきっかけになるシナリオだと思います。

その部分についての感想は上記「告白パート+キャラ・愛への感想」で書きました。

愛は自己犠牲。本人でさえ知りえない、わからない愛。

恋愛、友愛、兄弟愛、そして自己愛と様々な愛の対象についてもストーリーで記述されています。

私も愛の技術を蔑ろにしていることに気が付いたので、フロム先生に教えを乞おうと思います。

 

一緒に遊んでくださったGM、PLのみなさん、最後まで記事を読んでくださった方々ありがとうございました。

 

 

1日でこの量書き上げたら、新鮮な気持ちのまま書けて良い面もありつつ、後半疲れてきてだれてくるのが良くないなと思いました。

たぶんもうしないです。